気のやさしい男の子と、 ちょっとすましたカモノハシの とぼけたやりとりが楽しい、 ほのぼのとした冒険物語。
ルフスはドイツの男の子。 お姉ちゃん、お母さんといっしょに、 くらしています。 エンジニアのお父さんは、 オーストラリアに単身赴任中。 ルフスは、お父さんと離れてくらすのを さみしく思っていました。
そんなルフスは、 人間の言葉をしゃべるカモノハシに出会います。 そのカモノハシは、動物園から抜け出してきたと いい、「シドニー」と名乗りました。 そしてシドニーは、 故郷のオーストラリアに帰るのを ルフスに手伝ってほしいというのです。 「お父さんに会いたいなら、ちょうどいいでしょ」 ルフスは、シドニーを、 家に連れてかえることにしました。
家では、お母さんやお姉ちゃんに、 生きたカモノハシを持って帰ってきたことが 見つからないようにしなくてはなりません。 シドニーは、ぬいぐるみのふりをする練習…! そして、どうしたらオーストラリアに行けるか、 ふたりで作戦を考えます。
庭の木にのぼれば、 オーストラリアが見えそうだよね? バスで行けるんじゃない? いや、海に行く必要があるってことは、 ボートさえあれば…。
ふたりのすることは、どれもとんちんかんですが、 オーストラリアには行けるのでしょうか?
小学校中学年の課題図書になっていたので、手に取ってみました。
主人公 ルフスはある日、動物園から逃げ出したカモノハシを拾ってしまいます。
このカモノハシ・シドニーが口が達者で・・・
子供は圧倒されるばかりの話しぶりかもしれませんが、大人にはちょっとイラっと感じる喋り方かも(笑)
ルフスがシドニーの策略に乗って、パパに逢うために色々と大胆な行動に出ていくところは、無謀過ぎると思いながらも、そうやって行動に移そうとする勇気と行動力にちょっぴり感心。
ルフスの子供らしい気持ちには、いじらしさも感じられました。
最終的にシドニーがどうなったのかは描かれていないので、気になるところです。 (hime59153さん 40代・ママ 男の子9歳)
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