道ばたでひろった秘密のあれやこれ。 大人には価値のわからない、ぼくだけのお宝コレクション! 「道ばたコレクション」のミッチの物語に、ファン待望の第二弾が登場です。
図書館で見つけた、魔法の呪文のことが書いてある本。 その中にある「欲しいと思っているものが見つかる呪文」を唱えると、なにかが空から落ちてきた!? それは、ネコの顔が書いてある、奇妙なボタン。 そのうえなんとボタンには、魔法の力を持つ、ネコの魔神が宿っていた!
「おいらの力で、ごしゅじんさまのおねがいを、叶えてさしあげますにゃあ」 「えっ、ぼくのおねがいを⁉︎」 「もちろん、どんなおねがいも、どんとこいですにゃあ! お腹いっぱい、うみゃいものを食べさせてもらえれば」
魔神のボタンを食べ物のガラの服につけると、魔神はそのガラを食べることができるのです。
お仕事のアイデアが出なくて困っているお父さんを助けてあげるため、魔神にお腹いっぱいおいしいものをごちそうしようとするミッチ。 でも、服は高いし、食べ物の柄なんてあんまりないし、そのうえ魔神は好き嫌いがはげしくって、とってもワガママ! ママやパパに協力してもらおうとしても——
「ま、まったまった、まってくだせえにゃあ! なんでおいらのことを、話にいかなきゃいけないんですにゃあ」
と、魔神に止められてしまいます。 なんだかこの魔神、ちょっぴり怪しいような——?
不思議で切ない、どこか幻想的なひと夏の出会いを描いた前作からは一転、こんどのコレクションは、なにやら危険で怪しいふんいき!? でも、お父さんを思いやる気持ちや、悪だくみをあばかれた魔神に対する態度など、ミッチのやさしさにはやっぱり、ホッコリさせられます。
前作にひきつづき、コマツシンヤさんのさわやかなイラストもみどころ! 少し怪しげなドラねこ魔神ですが、泣いたり笑ったり、イタズラっぽくニヤリとしてみたり、表情ゆたかでなんとも憎めません。 ボヨンとした、どこかマヌケなシルエットもかわいいポイント。 クセのあるそのキャラクターや、かわいらしい見た目も相まって、個人的には続刊にも登場してほしい名マスコットです!
やっぱり目が離せない、ミッチの不思議なコレクション! 前作からはもちろん、今作から読んでも楽しい一冊です。
(堀井拓馬 小説家)
なんでもあつめるのがすきなミッチが ある日、ひろったのは ねこのかおが かいてある ちいさな ボタン。 ふくにつけて こすってみたら ドラねこまじんが あらわれた! コレクションが ふしぎをまきおこす シリーズ第2弾
ミッチは、花の種やきれいな石ころなど、道ばたでひろったものをコレクションしている男の子。 おとうさんと図書館へ行った帰り道、どこかから落ちてきたボタンをひろいます。ボタンにはねこのかおの絵が描いてありました。 ボタンを気に入ったミッチをみて、おとうさんがミッチのシャツにボタンをつけてくれます。すると、シャツにあったアイスクリームの柄がなくなり、不思議に思ったミッチがボタンをくすぐると、そこからドラねこまじんがあらわれたのでした。
おなかいっぱいにしてくれたら、なんでも願いをかなえる、というねこまじん。ちょっとあやしいねこまじんと、ミッチは、食べもの柄の服をさがしに買い物へいくのですが……。
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ぼくは それをひろって おとうさんに たずねた。 「なんだろう、これ。」 「ふくにつける ボタンみたいだね。ほら、うらがわを みてごらん。」 「ほんとだ、糸をとおす あなが ついてる!」 それにしても、かわったボタンだなあ。 ねこのかおが かいてあるボタンなんて、はじめてみた。 (本文より)
コレクションはコレクションでも、ミッチが集めているのは道端で拾ったものっていうのが面白いですね。
今回はボタン。
ボタンって確かにどこか可愛いのです。
我が家の娘も、もうサイズアウトしたパジャマやカーディガンのボタンを小物入れに集めていますよ。
共感できるお子さんは多いかもですね。
そして、ファンタジックなストーリーも楽しいですね。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子11歳)
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