「物質は原子からできている。」20世紀に活躍した偉大な物理学者の一人であり、その魅力的な人格やエッセイでも知られている、リチャード・ファインマンの言葉です。“文明の滅亡が避けられなくなり、また蘇るかもしれない人類に一言だけ遺言をのこすとしたら”という問いに対する答えでした。古代より人類は、自身の肉体も含め、目の前にある、もしくは夜空の彼方にある物質の、究極像を追い求めてきました。本書はニュートンから始まり20世紀の素粒子物理学の発展を追いつつ、その基本的なことを数式をほとんど使わずに解説する入門書です。
目次
第1章 原子から素粒子へ 第2章 近代科学の確立T ニュートンと万有引力 第3章 近代科学の確立U 元素と原子/熱とは何? 第4章 光の歴史T 光は波 第5章 光の歴史U 光は粒子 第6章 新しい物理学 量子力学 第7章 粒子の生成と消滅/質量エネルギー 第8章 素粒子物理学の誕生 湯川の中間子論 第9章 弱い相互作用 第10章 核子からクォークへ 第11章 量子色力学 第12章 新粒子の発見 第13章 電弱統一理論 第14章 世代間混合/ニュートリノ振動 第15章 今後の展望 補章1 2つの相対性理論 補章2 宇宙の物質史 膨張宇宙と元素合成
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