もし子どもに、「人間(ぼく・わたし)は、どうやって生まれてきたの?」と質問されたら? すぐに答えられる大人は、実はあまり多くないのではないでしょうか。 そんなときは、この絵本を開いてみましょう。
それはまだ「宇宙」というものも存在してなかった遥か昔、人類が生まれる138億年も前のこと。 宇宙の種は「オレンジ1こ」よりもずっとずっと小さいものでした。 ある日、その小さな種が、「だい だい 大ばくはつ」。 「アイスクリームをぺろっとたべるくらいの時間」に、今の世界を形づくる元となる「つぶ」が生まれたのです。 そこからはじまる、地球の歴史、そして生物誕生から「ぼく(わたし)」が生まれるまでの長い長い物語がこの1冊の中に詰まっています。 そう聞くと、なんだか難しそう? 壮大すぎて、子どもには理解できないんじゃないか? そう考える人もきっといますよね。 でも、この絵本には、地球の歴史や生物の進化に関する、難しい言葉は一切出てきません。 「ビックバン」を「だい だい 大ばくはつ」、「原子」を「つぶ」と表現するように、4,5歳くらいのお子さんにも理解しやすい、分かりやすい表現、言い回しで、地球誕生から人類の進化の歴史を伝えてくれているのです。 なにより、親しみを感じるのは、描かれているそのイラスト! カラフルで、コミカルで、こちらを見つめてくるキャラクターの大きな目がユニークで、ついつい引き込まれてしまいます。(本文中に出てくる、「かわいいから かいただけなんだよ」という作者の注釈もとてもユニークです)
「世界一やさしい進化のはなし」というキャッチコピーも納得。家族で楽しみながら読める、地球史、人類史の絵本です。
(木村春子 絵本ナビ編集部)
ビッグバンから きみが生まれるまでの138億年が 5分でわかる!
「どうやって生まれたの?」と、お子さんが聞いてきたら、この絵本の出番です。 きみが生まれるまでに、すごいことがおきたんだよ。 さぁ、きみが生まれるまでの、なが――い旅が はじまるよ!
【監修者からきみへ】 専門的な科学用語や年代表記を使わずに、世界のなりたちをやさしく紹介しています。学術的にも正しい順序で生命の進化が描かれており、芸術作品と言ってもいいくらい。 この物語を読み終えたきみは、今の自分が存在するには自身の年齢では足りず、自分が生まれる以前の138億年が必要だったのだということに気づいていることでしょう。私たちは誰もが138億歳であり、この世界のすべてと関わっているのです。 ―― 国立科学博物館 北山太樹
宇宙誕生からはじまる いのちのものがたり、という副題の通り、
やさしく語る創世記となっています。
アイスクリームをぺろっとたべるくらいの時間で、など、
かみ砕いた解説が嬉しいです。
ビッグバンもカラフルに。
海で起こった魔法、生命の誕生という表現も素敵です。
目の獲得というのも、チャーミングな視点です。
何よりすごいのは、その行きつく先に、「きみ(読者)」がいること。
『How did you get here?』という原題が深いです。
監修の国立科学博物館の北山大樹さんのあとがきも、ぜひ。
小学生から大人まで、納得のクオリティだと思います。 (レイラさん 50代・ママ )
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