お天気の日、マーシカちゃんはお気に入りのぬいぐるみ、ももちゃんとお散歩に出かけました。 途中で、上手に飛べなくて穴に落っこちてしまった小鳥に出会いました。 マーシカちゃんが助けてあげると、 「マーシカちゃん、ありがとう」と、小鳥はにこにこうれしそうに、赤い木の実をくれました。
次の日のお散歩で出会ったのは、はちみつを取りに木に登って、降りられなくなった子グマ。 マーシカちゃんが助けてあげると、 「マーシカちゃん、ありがとう」と、子グマはにこにこうれしそうに、はちみつをくれました。
その次の日、雨のお散歩で出会ったのは、寒くてふるえていたカメ。 マーシカちゃんが助けてあげると、 「ありがとう」と、カメはにこにこうれしそうに言って、何もくれずに、帰っていきました。 「おれいは? おれいの おくりものは?」 マーシカちゃんは、カメを追いかけていきますが……。
作者・北見葉胡さんは、繊細に描き込まれた絵が特徴的で、かわいらしいマーシカちゃんと、マーシカちゃんが出会う小さな生きものたち、すべてから、あたたかみを感じます。 お礼の贈りものがなくても、にこにこの「ありがとう」は、それだけですてきな贈りもの。 そんな大事なことを、気づかせてくれるおはなしです。
(絵本ナビ編集部)
主人公のマーシカちゃんがお散歩に出かけると、困っている小鳥やクマに会いました。
マーシカちゃんはその子たちを助け、お礼に木の実やハチミツをもらいました。
この経験から、マーシカちゃんは、助けるとお礼に贈り物をもらえるものだと勘違いしてしまいました。
でも、助けても何もくれずににこにこと帰って行ってしまったかめがいて……。
お礼の形は物ではなく、にこにことした表情なんだということを、可愛らしい絵と文章で教えてくれます。 (めむたんさん 40代・ママ 男の子18歳)
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