ワラは万人の造形、だれでもつくれる。イネのすべてを使いつくし、伝統的なしめ縄やぞうりから、イスにテーブル、ワラ筆、クッション、鉛筆立て、龍やキリンまでできあがり!
2006年刊行。稲刈りした後の藁で、いろんなものを作る方法を教えてくれる絵本。しめ縄、草履、ネコつぐら(ネコの家)、くつ、かご、米俵など、小さいもの〜大きなものまで。藁を束ねた「わらぼー」(棒)は、椅子などの家具にもなる。
たい肥などの農業資材として、住宅の壁や屋根などの建築資材として、その他手芸や芸術作品としても活用できる。素晴らしい素材と、昔のひとの生活の知恵が満載。
藁を束ねて棒状にしたものが、1本で約120キログラムもの重さに耐えられるという。すごい構造になっている。
その藁棒を敷き詰めてマットにして、上に寝そべっている絵があった。これはとても気持ちよさそうだ。藁の香りに癒されるし、夏は涼しく、冬は床の冷たさが遮断されて快適そうだ。
草履の作り方は、実に細かく紹介されている。
藁を素材として使う前の下準備の方法や、基本の縄のない方、その他いろいろ。斬新なアイデアもあり、非常に面白かった。
お米を作ると大量にとれるものなので、もっと有効活用されてもいいと思う。ビニールなどよりも、環境に優しいし、輸入しなくてよいし、その辺ですぐに調達できるようにしたら、なかなか便利なのではないだろうか。
これからの活用が楽しみだ。もっと注目されてもよい資源だ。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
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