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おまけのじかんだね

おまけのじかんだね

  • 絵本
文: 松田 もとこ
絵: 菅野 由貴子
出版社: 文研出版 文研出版の特集ページがあります!

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作品情報

発行日: 2021年03月25日
ISBN: 9784580824492

出版社のおすすめ年齢:低学年〜
264mm×214mm 32ページ

みどころ

「おまけのじかん』は、好きなことができる、ゆっくりな時間。
「ぼく」のおじいちゃんは、「おまけのじかん」を生きているから、ゆっくり遊んでくれる。
いっしょに山に行ったり、海に行ったり、街をお散歩したり。
忙しいママやパパと違って、一緒にゆっくりしてくれる、友だちです。

おじいちゃんの「おまけのじかん」は、おばあちゃんからもらったもの。
病気で亡くなる前に、おばあちゃんは言ったのです。

「おじいちゃんは、おまけのじかんをたのしんで」

主人公「ぼく」の目を通して描かれるおじいちゃんの「おまけのじかん」は、夢の中を見るような明るくカラフルなタッチと、登場人物たちのにっこり温和な笑顔が印象的。
最愛の人に先立たれたおじいちゃんのさみしさとは、一見して相容れないようにも思えるイラストですが、むしろそのコントラストが、おじいちゃんのさみしさをより痛ましく、それでいて温かに描き出しています。

「ぼくはおまけが大好きだけど、おじいちゃんのおまけって、なんだろう?」

おばあちゃんが亡くなってから、少しぼんやりになったおじいちゃんを見て、「ぼく」は考えます。

「ぼくの大好きなおまけは、『もうおしまい』のあとでもらえる、ごほうびみたいなおまけです」

だからきっと、おじいちゃんも楽しんでいるはず!
いつかおばあちゃんと同じ場所に旅立つまで続く、好きなことをするための、この、ゆっくりな時間を──。

ひとり残される夫に送った「おまけのじかんをたのしんで」という言葉。
最期のさよならのときにおばあちゃんが口にした、声にならない「ありがとう」。
そして、そんなふたりを見て「おまけの時間」をうらやましく思う「ぼく」。

やさしくて、あたたかくて、それでもちょっぴり悲しくて──。
いつかきっと訪れる別れが、そしてその後に続く日々が、どれもこんな風だったらなら。
これは、人生を愛おしく思える魔法がかかった、そんな物語です。

(堀井拓馬  小説家)

出版社からの紹介

おじいちゃんは、ぼくのゆっくり遊んでくれる友だち。おばあちゃんが亡くなって、すこしぼんやりに。おじいちゃんにとってのおまけの時間は、好きなことができる、ゆっくりな時間。おまけの時間が続くといいな。

ベストレビュー

穏やかな時間

あたたかな絵と、優しい言葉で描かれている絵本です。
読み終わった後に、ずっと余韻が残るような・・・。
ぼくとおじいさんのゆったりとした時間が
とても心地よくて、読みながら穏やかな気持ちに
なりました。
そして、いろいろと考えさせられた本でした。
(スケボウさん 40代・ママ 女の子12歳)

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