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岩波少年文庫 火の鳥ときつねのリシカ チェコの昔話

岩波少年文庫 火の鳥ときつねのリシカ チェコの昔話

  • 児童書
編訳: 木村 有子
絵: 出久根 育
出版社: 岩波書店 岩波書店の特集ページがあります!

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作品情報

発行日: 2021年04月19日
ISBN: 9784001142549

352ページ

この作品が含まれるテーマ

みどころ

チェコの人々に親しまれ、語り継がれてきたおはなしを集めた昔話集です。
「チェコのグリム」と言われるカレル・ヤロミール・エルベン、女性作家のボジェナ・ニェムツォヴァーという2人の作家が書き残したものを中心に、短いものから長めの昔話まで、生き生きと編纂されています。
苦難の歴史を持つチェコに伝わってきた、骨太で、ちょっと不気味で、人々のユーモアやたくましさが感じられる、味わい深いおはなしが登場します。

訳者は、子ども時代の数年間をチェコで過ごし、後にチェコ語翻訳家となった木村有子さん。
おなじみの昔話はもちろん、木村さんの現在のチェコの友人たちの意見なども踏まえながら、丁寧におはなしを選ばれたそうです。

冒頭のとても短い、チェコらしい小咄「題名のないお話」で、「わたしの服には、ポケットが七十個もついています。そのポケットの中には、お話がひとつずつ入っているのですよ。さて、きょうはどのお話にしようかしら」と始まります。

次もまた、短い詩のような「小さないえがあったとさ」。“○○があったとさ”“その○○はどうしたの?”“〜〜になっちゃった”と、行ったり来たりを繰り返す、振り子のようなリズムが心地いい!
いよいよ3つめ「オンドリとメンドリのお話」から、本格的に昔話がスタート。これはチェコ人ならば誰もが知るストーリーなのだそうです。

他にも、キツネの導きで王子が宝物を手に入れる表題作、切り株のあかちゃん「オテサーネク」、妖精にさらわれる子どもの話「スモリーチェク」、チェコ版河童伝説ともいえる「水の主ヴォドニーク」など、味わい豊かな物語がたくさんおさめられています。

挿絵は、チェコ在住の画家、出久根育さん。
異国情緒のある繊細なタッチが美しく、かつ、チェコの庶民のおはなしにふさわしい、素朴なユーモアのある線画もたっぷりで、ファン必見です。
不思議な力強さとひたむきさ、どきっとする不気味さがある、選りすぐりの24話をお楽しみください!

(大和田佳世  絵本ナビライター)

出版社からの紹介

苦難の歴史を持つチェコの人びとに長く愛される、知恵と勇気に満ちた昔話を集めました。独特のぶきみな雰囲気がただよい、深い味わいや骨太の面白さが伝わります。きつねの導きで王子が宝物を手に入れる表題作、切り株の赤ちゃん「オテサーネク」、妖精にさらわれる「スモリーチェク」など、選りすぐりの24話。

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