いつ、どこで起きるかわからない、災害。 防災の大切さはわかるけど…… それって、どんなふうに役立つの?
その日は、ユウタがたのしみにしていた、川辺でのキャンプ! 天気も晴れて、川遊びもサイコー!
ところが、とつぜんの大雨……。 川はみるみる水かさを増し、ユウタたちは近くの廃校にあわてて避難します。 廃校には、備蓄の米や水がありましたが、しかし電気が使えません。
みんなが不安に押しつぶされそうになっているそのとき、ユウタのことをはげます声がありました。 声の主は、「ごりょうさん」。 津波から人々を救った「稲むらの火」で知られる「濱口梧陵」その人でした──
川辺のキャンプで水害にあった少年ユウタの物語を通して、普段から災害に備えることの大切さを学べる一冊。
窮地にあったユウタをはげました「濱口梧陵」は、南海トラフ地震による津波から人々を救い、その後の防災事業に私財を投じた人物で、他にも天然痘の予防接種をする「種痘所」建設にも関わりました。 東日本大震災から10年が経ってもなおその爪痕は生々しく残り、そして今、新型コロナという新たな感染症の脅威に直面している私たちにとって、今まさにその功績に学ぶべき偉人といえるでしょう。
ごりょうさんのおこないを手本に、勇気をふりしぼって立ち上がったユウタ。 彼の武器は、医者であるお母さんから授けられた防災知識!
これで暗い部屋も怖くない! ペットボトルで懐中電灯をランタンに! 少しのお水でお米が炊ける! 使うのはなんとポリ袋!? 巻末には、ペットボトルランタンとポリ袋での炊飯について、その具体的な手順が掲載されています。
災害用品を用意しておくことも防災ですが、知識を備え、訓練を積むこともまた防災です。 本書で日本の歴史に脈々と受け継がれてきた防災の意志と心得に触れ、子どもたちといっしょに、あらためて防災を学ぶきっかけをつくってみるのはいかがでしょう。
(堀井拓馬 小説家)
でんきがつかえない! さあ、どうする? いざというとき、じぶんとみんなを まもるには? 〜子どもたちの知恵や経験の積み重ねが、国を強くしていきます〜 防災・減災を考える絵本
楽しみにしていた川辺のキャンプ。ところがゲリラ豪雨による土砂崩れで、ユウタたちは一晩足止めされてしまいます。電気も使えない真っ暗な中、いつもお母さんと参加している防災訓練がみんなを助けることになります。
まず冒頭に『稲むらの火』についての話があり、浜口梧陵の話が出てきます。
地元の偉人に触れ、防災意識が高まり、家族で防災に関する知識を増やしていく・・・という展開。
何かきっかけがなければ、防災に関しての知識を増やしていこうということもなかなかありませんから、こうやって本を読むというのも一つのきっかけにして、知識を増やしていくのもいいなと思いました。
(hime59153さん 40代・ママ 男の子10歳)
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