本書『ふしぎなニャーチカ』は、2018年ボローニャ国際絵本原画展の入選作品を書籍化したものです。 物語は、ふたりの姉弟が、ふわふわの毛とピンとした耳、 赤いリボンのハットが特徴的な大きな猫の「ニャーチカ」と出会うところから始まります。 空を飛び、海を泳ぐニャーチカと一緒に、お母さんへのプレゼント探しへでかけた姉弟。 果たして、素敵な贈り物は無事に見つかるのでしょうか?
どこかノスタルジックな絵は、全編リトグラフをベースにしており、 ニャーチカのミステリアスな部分や、海、空の細やかなグラデーションなどを、豊かに表現しています。 不思議な温もりやなつかしさを感じる絵で、子どもだけでなく、大人にも手にとっていただきたい一冊です。
◆リトグラフとは? 石版石や金属板の平らな版面を、油性インクを引き付ける部分と弾く部分に化学的処理で分離し、 水と油の反発作用を利用して専用のプレス機により刷る版画です。 版面に直接描いた絵を、ほぼそのまま紙に刷り取れるのが特徴です。
◆ボローニャ国際絵本原画展とは? イタリア北部の古都ボローニャで毎年開催される絵本原画コンクール。 世界最大規模の児童書専門のブックフェアに伴って行われ、新人イラストレーターの登竜門としても知られます。
今日は、お母さんの誕生日です。
お姉ちゃんのゆめちゃんと弟のともくんはプレゼントを探しますが、二人の宝箱には良い品がありません。
困っていると、窓から、でっかい猫が現れました。
名前は、ニャーチカ。
姉弟はニャーチカに乗って、プレゼントを探しに行きます。
現実にはありえないようなでっかい猫のニャーチカを、すんなり受け入れた姉弟。
絵本ならではの展開ですね。
姉弟は出かけた先でプレゼントを見つけることはできなかったけれど、素敵な冒険をしました。
お母さんにとっても姉弟にとってもニャーチカにとっても、何かを得た日になったようです。 (めむたんさん 40代・ママ 男の子19歳)
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