
「糞虫(ふんちゅう)」をご存知ですか?
小さな宝石のようにきらりと光る美しい姿で、 ひたすら野生動物の糞を運び、食べ、 糞の中で一生を終える森の掃除屋さん。 ファーブル昆虫記でおなじみ スカラベ(フンコロガシ)も糞虫の一種です。
日本には約160種類の糞虫が生息していますが、 そのうち40種がいるといわれる奈良公園は 「糞虫の聖地」と呼ばれ、 神の使いである鹿が落としていく1日1トン(!)もの糞を 聖なる糞虫たちがせっせと片付けています。
幼い日、故郷の奈良で糞虫に出会って一目ぼれ、 以来ずっと糞虫に夢中なフン虫王子こと 「ならまち糞虫館」館長の中村圭一さんは、 50代でついに脱サラして 糞虫専門の博物館を建ててしまいました。
本書は、そんな中村館長ならではの視点で 読む人を糞虫の世界へと誘う、糞虫ガイドです。
この本を片手に、 館長と共に糞虫発見の旅を お楽しみいただけましたら幸いです。
●環境配慮型書籍● FSC認証、グリーンプリンティング、植物性インキ使用
◆ポイント1:糞虫初心者から上級者までわかりやすく読める
1章では、糞虫とはいったいどんな虫なのか? Q&A形式で解説します。 2章では実際にどんな糞虫がいるのか、 日本と世界の糞虫約70種類を 図鑑形式でご紹介します。 3章では糞虫が見つかりやすい奈良公園のスポット、 また糞虫館ができるまでの道のりと糞虫館ガイド、 観察や飼育のコツなどを解説しています。
◆ポイント2:超個性的な研究者の姿とその歩み
人はなぜ小さな生き物に惹かれるのでしょう? そしてなぜ大人になるにつれて その気持ちを忘れたり 表に出さなくなったりするのでしょう。 少年時代の思いを胸に 一度は会社員になったものの、 再び夢を温め直して場をつくる。 それは誰もができることではありませんが、 経験者の言葉に触れて夢を叶えたり、 幼い頃を思い出したり、 生きていく上で何かヒントが 生まれるかもしれません。
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