ジョンは勉強も音楽の楽団の活動もがんばる男の子。でもひとつ、こまったことがあります。それはお菓子に目がないこと。特にチョコレートが大好きなのです。
ある日ジョンは、太った男の子の絵と自分の名前と同じ頭文字「J.M.」が書かれた古いコインを拾います。そして、そのコインを使って、初めて見るお菓子屋さんの主人から特別なチョコレートを買いました。すると翌朝から不思議なことが起こります。ジョンの口に触れたものすべてが大好きなチョコレートに変身するのです!
歯磨きもジュースも朝食のベーコンエッグも、みんなチョコレートになりました。はじめは喜んでいたジョンですが、飲み水、給食のおかず、楽団のトランペットまでもがチョコレートになってしまい困惑します。不思議な力「チョコレートタッチ」を手にしたジョンは、お友達には嫌われてしまい、とうとうママまでチョコレート像になってしまって……。
このお話は、ギリシャ神話「ミダスタッチ」をモチーフにして描かれています。触れるものすべてが黄金となる願いをかなえた王さまのお話です。しかし王さまは、自分の強欲さに後悔することになります。このお話の主人公の名前も、実は「ジョン・ミダス」なんですよ!
作者のパトリック・スキーン・キャトリングは子ども向けから大人向けまで多くの本を執筆し、ジャーナリストとしても活躍したイギリス生まれの作家さんです。本作『チョコレートタッチ』が初めてアメリカで出版されたのは1952年。それから現在に至るまで世界中で読み継がれています。70年も前に作られたお話ですが、今の子どもたちも共感すること間違いなし。青少年読書感想文全国コンクール2022年の課題図書(小学校中学年の部)にも選出されています。
(出合聡美 絵本ナビライター)
ジョンは、お菓子が大好きな男の子。ごはんやおかずは残して、お菓子ばかりたべています。なかでも、チョコレートには目がありません。 ある日、ひろったコインで買ったチョコレートを食べたところ、不思議なことがおこりはじめました。 朝起きて、歯磨きをしたジョン。口に入れた歯磨き粉が、チョコレートになっていました。朝ごはんのジュースやベーコンエッグもすべてチョコレートの味になってしまいました。ジョンは大喜び。 学校についたジョンは、飲み水、給食のおかず、あげくのはてに口にくわえたトランペットまで、すべてチョコレートになってしまいました。 チョコレートにあきたジョンは、水が飲みたくてもチョコレートになってしまうので、どうしたらよいかわかりません。 パパとママは心配して、病院に連れて行きました。病名は「クレイニアム病」。つまりチョコレート病です。 途方に暮れたママは泣き出し、ジョンはママのほっぺたにキスをしました。するとママは全身がチョコレートに・・・・・・。 どうすれば、ママを元通りに戻せるのか ジョンは必死に、チョコレートを買ってお店を探しました。
私は少年時代、チョコレートが大好きでした。だからこの本はひじょうに興味深く読ませて頂きました。これはとても面白くて、奥深いお話です。私はこの本を読んで、チョコレートを通して、様々なことを考えさせられました。また何度も繰り返し読みたくなります。素晴らしい本だと思います。 (水口栄一さん 60代・その他の方 )
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