「そーっとそーっと」男の子がオタマジャクシをすくおうと両手を伸ばしています。ページの真ん中がめくれる仕掛けになっていて、それをめくると、「オタマジャクシってかわいいね」と男の子が水の中に手を入れているシーンに早変わり。鎌田歩さんのめくるしかけが楽しい科学絵本。「のりもの」「恐竜」「昆虫」に続き、4作目の今回は水辺の生きものがテーマです。
今度は2ひきのカメが、岩の上で足と頭を甲羅に隠し、ひなたぼっこをしています。仲間たちが「ぼくらもひなたぼっこしたいなとその岩に上ろうとして……。あっ!しかけをめくると、そこに次の瞬間のハプニングが映し出されます。
鎌田歩さんの描くいきものたちは色鮮やかでみずみずしく、動きもとてもリアル。「ドボン!」「バシャー!」「ざぶん!」といった音が本当に聞こえてきそうです。さらに、しかけによって生きものたちの決定的瞬間を見ることができ、驚きの連続です。
ページを右にさらに開いて、ワイド画面で楽しめるページもあります。そこには水辺に生きるたくさんの生きものたちと、その名前が記されています。この絵本を手に、川や磯辺に遊びに行きたくなるでしょう。そして水辺に生きるたくさんの仲間たちと出会ってみたいですね。
(出合聡美 絵本ナビライター)
オタマジャクシ、メダカ、カメ、タイコウチ、ヤドカリ、カニ、田んぼや、池、川辺や磯で出会える、身近な生き物たちがいっぱい! 好評『うごかせ!のりもの』『すごいぞ!!きょうりゅう』『みつけた!こんちゅう』に続く、めくって動かすしかけ絵本。 小さなお子さまから楽しめる、科学絵本の新定番です。未来に伝えたい、水辺の景色が広がります。
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