ぼくのおうちは魚料理のお店やさん。父ちゃんは料理人です。父ちゃんの魚料理はおいしいと評判。今日も真剣な目つきで魚と向き合っています。
そして、ぼくの晩ご飯は毎日さかな。さかなをきれいに食べると、父ちゃんはうれしそうです。父ちゃんの作ってくれるふわふわの煮付けはとってもおいしいけれど、実はぼくには、ずっと父ちゃんに言えないことがあって……。
『おにたくんのおにぎり』(ひさかたチャイルド)や『めんたいこどりーむ』(講談社)など、食べものを描いた絵本が人気の作家、はしもとえつよさん。今回も、美味しそうな魚料理がたくさん登場します。刺身の盛り合わせの美しく美味しそうなこと!おもわずよだれが出てしまいそうです。
真剣な顔をしていたと思ったら、驚いたり、ズッコケたりと大忙しの父ちゃんですが、ぼくの本心を知って、なんともうれしい「さかなりょうり」を作ってくれました。思い合って認め合う、愛いっぱいに溢れた仲の良い親子の姿。「さいこうにおいしい!」と喜ぶぼくと、照れ臭そうにする父ちゃんの横顔が印象的です。なんだかうれしくてお腹が空いてきてしまうお話。きっと今夜の晩ご飯のおかずはおいしい魚料理にしたくなりますよ。
(出合聡美 絵本ナビライター)
いちたの父ちゃんは料理人。
魚料理が大好きな父ちゃんに、いちたが勇気をだしてハンバーグが食べたいと言うと父ちゃんは大ショック。
ささいなきっかけで、思いあったり、認めあったり、仲良し親子のお話しです。
父ちゃんの心をこめた料理がたくさん出てきます。
ダイナミックではっきりとした分かりやすいイラストで、とても読みやすかったです。大人が読むとお父さんの気持ちがよく分かるし、子どもは子どもで「魚以外のものが食べたい」って気持ちでいますよね。最終的に寄り添ってくれたお父さん。最後はなんだか心があったかくなりました。 (ouchijikanさん 40代・ママ 女の子8歳)
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