「たしますよ、たしますよ。『たい』に ひともじ たしますよ。あれあれ、『たいこ』になりました」 「たしますよ、たしますよ。『いか』に ひともじ たしますよ。あれあれ、『すいか』になりました」
たった一文字足すと、まぁびっくり。「たい」や「いか」が全然違うものになっちゃう。ページをめくると、大ダコがのどかに大太鼓を叩いたり、イカの代わりにデーンと大きなスイカが気持ち良さげに水に浸かっていたり。ご機嫌で面白い絵が現れるんです。
絵詞(えことば)作家・詩人の内田麟太郎さんとたごもりのりこさんがタッグを組んだ、言葉遊びの絵本。内田さんのユーモラスなセリフまわしに、ワクワク。たごもりさんが描く絵の中にどんなヒントと答えが隠れているのか……。おふたりの遊び心がいっぱいの絵本です。
どのページにも首から小さな太鼓を下げたインコがいるのですが、あれ、後半のインコは……これってインコ? ページが進むごとにちょっとずつインコが変わっていくのを、子どもはもちろん気づくでしょう。一体どこがどんなふうになったのか? ぜひ親子や友だちと一緒に「あれあれ?」と頭をひねって考えてくださいね。
内田さんも言ってますよ。「たごもりさんは絵で遊ぶ人。私はことばで遊ぶ人。あなたもご一緒にどうぞ」。そりゃ、誘われたら、参加しなくちゃね!
(大和田佳世 絵本ナビライター)
あれあれ ひともじ たしたら ぜんぜん ちがうものに なっちゃった 楽しい ことばあそび絵本!
たしますよ、たしますよ。「いか」に一文字たしますよ。あれあれ、「すいか」になりました。次は何にたすのかな? 「たい」に「えび」、「しか」も登場。いったい何になるのでしょう? みんなで楽しめることばあそびの絵本。答えは絵本で探してね。
ひらがなを勉強中の娘でも1人で音読できるくらい読みやすい本です。ことばのリズムが楽しいようで本棚から持ってきては何度も繰り返し読んでいました。文章のフレーズが耳に心地よく、ことばの面白さを知れる本です。 (とぴママさん 30代・ママ 女の子5歳)
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