レオは英雄になりたい少年。ある時、まちのみんなに誤解され、巨大海へびを倒した英雄と勘違いされます。特別扱いされるようになり、後に引けなくなったレオは、女神アテネの言いつけで、次々に怪物たちと戦うことになり……。
主人公が神話の神々とユニークな冒険を繰り広げる「ブラウンストーンいちぞくのぼうけん」シリーズ。第1弾は北欧神話、第2弾は古代エジプト、第3弾は西遊記の物語がテーマでした。第4弾となる本作は、ギリシャ神話の英雄たちが活躍する古代ギリシャが舞台です。
ギリシャ神話のゴルゴンは、髪の毛がヘビになっていて、つばさがあって空を飛ぶ三姉妹。末の妹メデューサは、見る者を石にするという力を持っていました。英雄ペルセウスが盾を鏡にして、直接その目を見ずにメデューサの首を討ち取ったという逸話が有名ですが、このおはなしの中にも、そのエピソードをモチーフにしたであろうシーンが描かれています。
マンガのような画面で構成された、グラフィックノベルと言われるタイプの作品。絵が多くを語るので、小さい子や普段あまり本を読まないという子にもおすすめです。イラストの中には、ギリシャ神話に登場するさまざまな英雄やふしぎな生きものが、たくさん描かれています。巻末にはその詳しい解説も載っていますので、自然と神話に興味を持つ子も多いはず。神話の世界の入り口にもなり得る本シリーズ、ぜひお子さまに手渡してほしいです。
(出合聡美 絵本ナビライター)
アテネのまちのひとたちにごかいされて、えいゆうにまつりあげられたレオ。ほんとうは、生きものをころすなんてできないのに、女神アテナから「そのすがたを見た者を石にかえてしまう、ゴルゴンをやっつけてきなさい」とめいれいをうけます。あとにひけなくなったレオが、ポセイドンのしんでんで見たものは?せかいの神話に出会うファンタジーえほん第4弾。
何千年にも渡って、伝説の品物や生き物を集め、守ってきたブラウンストーン一族の冒険譚、第四弾。
舞台はギリシア神話の世界、小さな男の子レオが主人公です。
レオの夢は強い勇者、英雄になること。でも、ブラウンストーン家の使命は「伝説の生き物を守ること」であり「戦うこと」ではない…そんなレオを待ち受けていたのは…?
レオが可愛く、真面目で、読み始めてすぐに物語に引き込まれました。ページ数も文章の量もそれほど多くないのに、大作を読み終わったような気持ちになります。
何度も読みたくなる、1冊です。 (こはこはくさん 50代・ママ 男の子13歳)
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