ここは下界での命を終え、旅立ったいきものが憩う「そらのきっさてん」。ある日、このきっさてんに、下界と空を行き来する「そらのゆうびんやさん」のマリオさんがやってきました。マリオさんは背中に羽がある、茶トラのネコです。赤いバイクで空を飛び、大切なお届けものを運びます。
マリオさんの黒いカバンには、たくさんのお預かりものが入っています。どんなものが誰に届くのか?きっさてんのお客さんはみんな、荷物が気になってそわそわ。マリオさんはカバンの中から大きな貝殻を取り出すと、「これはただのかいがらじゃありません」と1匹のネコにそれを渡しました。送り主はこのネコの家族。かつて一緒に暮らしたねこを思い出しながら作詞作曲した歌が、この貝殻に録音されています。ネコは貝殻を耳に当て、目をつぶってその音色に聴き入ります。
その他にも、下界にいるときに愛用していた毛布や、首輪についていた思い出のプレートなど、実に様々なものを届けるマリオさん。どれも下界と空とをつなぐ宝物です。荷物が届かない子もいるけれど、忘れられてしまったわけではないと、マリオさんは優しく語ります。
ねこのイラストに定評のあり、多くのファンを持つ、くまくら珠美さんの「そらの絵本」第2弾。1作目『そらのきっさてん』、さらにはスピンオフ『ほしのこんぺいとうハンター』も併せて読むと、この物語の語り手つぐちゃんや、きっさてんの店主の雪男さんのこともよくわかって、さらに楽しめますよ。大人の方、ネコ好きの方にもぜひお勧めしたい作品です。
(出合聡美 絵本ナビライター)
下界を旅立ったひとが憩う「そらのきっさてん」にやってきたのは郵便屋さん。下界と空とを行き来して、大切なお届け物を運びます。歌がふきこまれた貝殻、首輪についていた思い出のプレート…。どれもに想いがこもっています。
編集者コメント 「そらのゆうびんやさん」が運ぶのは、下界と空とをつなぐもの。たいせつなひとの旅立ちは、時にプツンと縁の糸を切られてしまったような心持ちにさせます。けれど、いっしょに生きていた時間は過去に変わってしまうのではなく、今にしっかとつながっていることが、郵便を受け取ったひとたちの表情で伝わってきます。具体的な感覚が薄れていったとしても、それは、やわらかく、そのひとの一部になっていった証なのかもしれません。
このお話を読んだら 涙が出ます
みんな生きているものは 死を迎えるのですが・・・・
ねこの郵便屋(マリオ)がお手紙を運んでくれるのを楽しみに待っている ねこの喫茶店にお客さんたち
かつて一緒に暮らした人たちからの 思い出の品です
でも・・・ お手紙の届かないネコの悲しみ
犬のところにもお手紙を届けます
犬も髪をカットしてもらい 飼い主から 愛用の毛布を届けてくれたのです この話を読んで 涙が出ました・・・
ライオンの話も 銃で殺されてしまうのですが・・・
お兄さんとおそろいでつけていた プレートをもらって
お返しは 草原の風の入った瓶でジャムを作ってくださいと
<ほしのこんぺいとう> いれると・・・
泣けてきます ライオンの優しさに・・・・
ねこたちは マリオの郵便屋さんに お礼にとおむすびをあげます
死んでいったネコや犬ライオンのお話でしたが 人間も死んだ人は このような 優しい目で 私たちを見守ってくれていると思えました (自分のお母さんやお父さんたちを思いだします・・・ 涙しながら)
本当にやさしく 悲しいお話に涙がいっぱい出ました (にぎりすしさん 60代・その他の方 )
|