「失敗の成功」を反復する映画作家が置かれ続けた孤独。それは何を意味するのか。ゴダールへのインタヴューなどを再録増補した決定版論集。
=== いつ炸裂するかわからない時限爆弾として映画があるとするならば、ジャン=リュック・ゴダールの作品はいかなる条件のもとにそうであるのか、あるいはそうでないのか。映画批評的/映画史的差異を捉えた者だけに現れる問題が存在する──。最初の長編『勝手にしやがれ』から遺作『イメージの本』まで、稀代の映画作家が置かれ続けた孤独。撮ることと観ることとのいまだ決着のつかない闘争の場に対峙してきた著者は、「映画はもはやゴダールなど必要としていない」と断じる勇気を持てと訴える。新たなる孤独の創造のために。 ===
「失敗の成功」を反復し続けたゴダール 同時代を共有してきた著者の決定版論集 この映画作家へ反逆せよ ===
【目次】 プロローグ T 映画作家は映画を撮る U 映画作家は映画から遠く離れる V 映画作家は決算の身振りを演じる W 映画作家は世紀のはざまを生きる X 映画作家の仕事をたどる エピローグ 付録 特別インタヴュー・追悼文
蓮實重?によるゴダール 関連書誌 四〇年後に──「あとがき」にかえて 文庫版あとがき 解説(堀 潤之)
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