20世紀チェコを代表する作曲家の一人であり、様々なジャンルに作品を残したボフスラフ・マルチヌー(マルティヌー)。フルートのための作品も多く残しているが、その中から、フルート奏者なら誰もが演奏するレパートリーとして定着している《フルートとピアノのためのソナタ H.306》に加え、《スケルツォ H.174A》(六重奏曲H.174の第三楽章でもあり、フルートとピアノだけによって演奏される)、リコーダー2本のために書かれたが2本のフルートでも演奏されることが多い擬似バロック風の3楽章からなる《ディヴェルティメント H.365》を収録。観客を魅了するきらびやかな演奏効果から、温故知新を地で行く対位法的な楽曲まで、マルチヌーの作風を広く知ることができる曲を収録。元プラハ放送交響楽団首席フルート奏者であり、チェコの音楽を血肉としている大嶋義実氏による解説は、チェコに馴染みの薄い日本人がマルチヌーの音楽を理解する上で必読の内容。
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