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『いろいろごはん』や『いろいろたまご』(ともにくもん出版)など、「食べ物絵本」シリーズが大人気の山岡ひかるさんによる、離乳食を始めた親子のための絵本が誕生しました。ありそうでなかった赤ちゃん絵本です。
おちゃんわんの後ろにかくれるにんじんさん。小さく刻まれ、ふっくらほろほろのおかゆになります。スプーンで「あーん」と運ばれ、「ぱっぷん!」赤ちゃんがニコニコ顔でおかゆを口にします。
それからも、ブロッコリーがおかずになったり、かぼちゃがスープになったり。野菜の元々の形から、料理されて変化する様子が、かわいらしい貼り絵のイラストで語られます。
管理栄養士の太田百合子先生が離乳食期の楽しみ方について、「寝る前に絵本を読む方が多いと思いますが、ごはんの前に絵本というのもおすすめです。習慣になると、絵本の時間だからそろそろごはんかな、とちゃんと理解するようになるんですよ」と語っておられます。「離乳食の時間を楽しくするために大切なのが大人の”言葉かけ”なんですが、絵本の言葉はリズムが楽しいので、そのヒントになります」とのこと。(『絵本のたから箱』より抜粋)
初めての離乳食は、親にとっても慣れない経験で、大変に感じることも多いはず。でも、赤ちゃんが離乳食を食べる期間は短いからこそ、貴重な時間ともいえそうです。「あーん ぱっぷん!」を合言葉に、楽しいひとときを親子で過ごしてくださいね。
(出合聡美 絵本ナビライター)
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おちゃわんのうしろにかくれているお野菜は・・・にんじんさん。 おかゆになって、赤ちゃんが「あーん、ぱっぷん!」 ブロッコリーのおかずや、かぼちゃのスープも登場。 赤ちゃんが実際に口にする離乳食メニューを描き、野菜のもともとの形や、おいしいねと食べる楽しさも、絵本をとおした赤ちゃんとのあたたかいふれあいの中で伝えることができます。 食べもののやわらかい食感や、赤ちゃんのかわいらしさまで感じられる、山岡ひかるさんのあたたかい貼り絵イラストが見どころ。 離乳食をはじめた親子におすすめの、いちばんはじめに読んでほしい食べもの赤ちゃん絵本!
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離乳食時の素敵な声かけの提案です。
口を開けて、離乳食を口に入れて閉じる、この一連の動作が、
見事なオノマトペで表現されています。
しかも、赤ちゃんにとって、親しみやすい音で、
これなら、離乳食が楽しくなりますね。
まずは、食器が登場というのもミソ。
食器にも関心がいけば、食事もスムーズにスタート。
そして、食材がかくれんぼというのも、メニューへの期待感がアップ。
ここまでお膳立てがそろったら、さあ、楽しい離乳食タイムの開幕です。
いつもながら、コラージュという手法で、かわいくもリアルを備えた絵は親しみやすく、
色彩も柔らかく、いい塩梅です。
乳児・小さい子向けおはなし会用にセレクト。 (レイラさん 50代・ママ 男の子29歳、男の子27歳)
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