堀江敏幸さん『オールドレンズの神のもとで』が文庫になりました。 物語が生まれる瞬間の光を閉じ込めたような、色鮮やかな作品集。 文庫化にあたって、18の作品がどんな依頼の元に書かれたかを解説する、文庫版あとがきが書き下ろしです。
↓【立ち読みできる短篇「窓」についての文庫版あとがきを特別に抜粋!】 === 冒頭の「窓」は、「読売新聞」大阪版(2007年9月11日付)に掲載された。400字詰め原稿用紙10枚の短篇を発表後、書き手自身がそれについて語る「よみうり読書 芦屋サロン」という企画の一環だった。通常はひとりのところ、その回は特別にふたりの書き手の作品を同時に掲載し、たがいにそれを読んでどう感じたかを読者の前で語り合うことになっていた。相手は小川洋子さん。小川さんとの共著『あとは切手を、一枚貼るだけ』(中央公論新社、2019年)の企画は、このときのやりとりに端を発している。 (「記憶が薄れる前に――あとがきにかえて」より) ===
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