左ページでは緑色のリンゴが、右ページで「あかくなったよ」「にこー」と笑顔。ページをめくると、また左では緑のバナナ、右で「きいろになったよ」「にっこり」。お次は、真っ赤なカメレオンから舌が「ぐるぐる みどり」。そして青虫はチョウに、桃はピンクに……。
本書は、発達研究から生まれた、ボードブック形式のあかちゃん絵本。1歳前後のあかちゃんが認識しやすい色づかいと展開で、黒目がはっきりした顔、しま模様やぐるぐる模様などがたっぷり詰め込まれています。「いろ」をテーマにしたファーストブックです。
カラフルな虫や果物の色・形に、あかちゃんの脳は刺激され、「見る力」が育つと言われます。大人も「にこー」「にっこり」と怒りながら読むことはできないので、声に出して読むうちにちょっぴり心が緩むこと間違いなし。
絵はあきやまかぜさぶろうさん、文はアキヤマヒカルさん、監修者は心理学者・臨床心理士の杉山崇さんという3人が関わる、0歳から楽しむ「かぜさぶろうワークスえほん」のシリーズ。「うごき」をテーマにした『ぞう ころころ』も同時発売です。合わせてどうぞ。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
ファーストブックの役割は「世界はいいところだ」と幼児に伝えることです。 発達研究から生まれた絵本、テーマは「いろ」。 1歳前はこまかい色の違いがわかるようになる時期。 虫や果物の色の違いに気づき、変化を楽しむことで、赤ちゃんの脳は刺激され「見る力」が育ちます。 2023年6月刊
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