ウクライナ戦争の展開、第三次世界大戦の可能性を分析 ロシアのウクライナ侵攻により、核兵器使用の脅威が高まっている。果たして、第三次世界大戦は起こってしまうのか。「プーチン伝」「ロシア・ソ連史」「プーチン体制の光と影」「ウクライナ戦争の展開と今後の展望」「核のエスカレーション(過激化)」など、いま最も知りたい世界情勢の「これから」を、国際政治学者で前東京都知事の舛添要一が分析。プーチンの行動原理と、世界のゆくえを論じる。
【目次】 第1章 スパイに憧れた少年が大統領に 貧しい出自/不良少年が名門大学へ、そしてKGBに就職/異例の短期間での出世/国民の圧倒的支持を得て再選/統一ロシアによる選挙不正/西側への対抗姿勢を強めるプーチン 第2章 「タタールの軛」と帝政ロシアの遺産 キエフ・ルーシ/タタールの軛がロシア人に残したもの/外的への警戒心/軍事力至上主義/イヴァン雷帝の遺産 第3章 ソ連邦とスターリンの遺産 第一次世界大戦の勃発とロシア革命/「母なる祖国」「大祖国戦争」/米ソ冷戦の開始/フルシチョフの時代/ソ連邦の消滅 第4章 ルサンチマンと成功体験 NATOとロシアが軍事衝突する危険性/「裏切りのウクライナ」は潰滅させるというプーチンの歴史認識/スターリンの亡霊/チェチェン紛争/クリミア併合/シリア 第5章 幻想の外交・相互依存関係と文明の衝突 ブダペスト合意/ミンスク合意/ミンスク2/文明の衝突/ウクライナはEUに加盟できるのか/民主主義vs.権威主義 第6章 戦争の展開 「特別軍事作戦」の開始/NATOによる武器支援強化/プーチンの誤算1/ウクライナの反転攻勢/ロシアの反発 第7章 核の選択と新しい国際秩序の模索 ウクライナ侵攻から1年・大統領年次教書演説/ウクライナが北朝鮮の核ミサイル開発に貢献/ロシアの核抑止戦略/新しい同盟網の構築へ
【著者略歴】 舛添要一(ますぞえ・よういち) 国際政治学者、前東京都知事。1948年、福岡県生まれ。1971年、東京大学法学部政治学科卒業。パリ、ジュネーブ、ミュンヘンでヨーロッパ外交史を研究。東京大学教養学部政治学助教授を経て政界へ。2001年参議院議員(自民党)に初当選後、厚生労働大臣(安倍内閣、福田内閣、麻生内閣)、都知事を歴任。『ヒトラーの正体』『ムッソリーニの正体』『スターリンの正体』(すべて小学館新書)、『都知事失格』(小学館)など著書多数。
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