背中のブチ模様がトレードマークの子犬「コロちゃん」のしかけ絵本シリーズは、世界中の子ども達のファーストブックとして親しまれています。
その記念すべき第1作目が『コロちゃんはどこ?』。(こちらは、小さくなったボードブック版です。)ごはんの時間になってもコロちゃんがいない。ママがさがしにいきます。ドアのうしろかな?ピアノの中かな?それとも……?
ドアやピアノのふたなどがしかけになっていて、小さな子の手でもめくることができます。あけてびっくり!思いもよらない動物たちがかくれています。その表情やセリフが何ともユニーク。ぜひ実際にめくって確かめてみてくださいね。
さて、一見シンプルにもみえる「コロちゃん」絵本シリーズの絵やストーリー。小さな子ども達に大人気なのはしかけ以外にもどうやら色々な理由があるようです。まず「コロちゃんはどこ?」「ドアのうしろかな?」など、シンプルな言葉が大きな文字で記されていて、言葉を覚えるのにはぴったり。またコロちゃんの目線で進んでいくストーリーが子どもの好奇心と重なり、自然に絵本の世界に入り込めます。一番は、少し力の抜けたユーモア感覚あふれる雰囲気の絵にあるようにも思います。あ、これは一緒に読んでいるママやパパを笑顔にする効果の方が大きいかな?お誕生のお祝いにもオススメです!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
みんなの大すきなコロちゃんが、じょうぶなボード・ブックになりました! ばんごはんなのに、コロちゃんがいません。 ママがさがしにいくと…。おなじみコロちゃんの、さいしょのぼうけん。
もう成人してしまった(30歳に近くなった)上の子たちが大好きな絵本でした。
何度も何度もくり返し、くり返し読んだので、しかけが取れかかってしまうほどでした。ドアの向こうにくま、柱時計の中にヘビ、ピアノの中にカバ・・・いろんなものが、思わぬところに隠れていて、それぞれ違った言い方で、“コロちゃんはここにいない”ってことを伝えてくれます。
「ちがうよ」「おりません」「いいや」「おらんぞ」「いない」「いないぜ」「ちがう ちがう ちがう」・・・
何度も読んでいるうちに、そのセリフも覚えて、その動物になりきって一緒に答えてくれたものでした。
そして・・・最後にカーペットの下にいたカメが「バスケットをみてごらん」というと、コロちゃんのママの気持ちになって、ふわ〜っと表情もゆるみ、ページをめくるのも待てないくらいでした。
ママとコロちゃんが出会えた時の安心感を、幼い心はしっかりと受け止めていたようでした。自分で歩けるようになって、どんどんお友達と遊ぶようになっていく1歳の後半から2歳くらいのころに、大好きだった絵本。ママはちゃんと見ていてくれる、探し出してくれるという安心感があったからこそ、子どもたちは次々と新しいことにチャレンジ出来たに違いありません。
そんな母と子の気持ちを繋いでくれた絵本でした。
そのうち、孫ができたらぜひ読んであげたいなと思います。そのボロボロになった絵本で!(もちろん新しいものも購入して) (若葉みどりさん 50代・ママ 男の子18歳)
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