「無」と聞くと,数字のゼロや「からっぽの空間」としての真空を想像するかもしれません。もしかしたら,空間すらも存在しないような「究極の無」を思いえがく人もいるでしょう。 この本では,数の「無」といえる「ゼロ」からはじめ, 「絶対0度」や「質量ゼロ」など,物理学にあらわれる「ゼロ」,物質のない「真空」をめぐる興味深い話や,宇宙を生んだ「究極の無」まで,どこか心ひかれる「ゼロ」や「無」について,その不思議さや現代科学とのつながりをやさしく解説しました。 私たちの住む「有」の世界を鮮明にえがきだす「無」。そのおどろくべき正体に,じっくりとせまっていきます。
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