ゾロリが指名手配されて、牢屋にいれられてしまいました。 しかし、ゾロリは奇想天外な脱出作戦を開始します。さて、どんなおもしろい事が!!
1994年刊行。あのゾロリ一家がとうとう指名手配され、捕まった!
刑務所での愛と涙と恐怖と笑いの脱走劇。
時事ネタやしょうもないギャグ満載のゾロリシリーズ。発売当時、だれか有名な人が捕まったのか?それとも筆者の独自の思いつきで物語を作ったのか?どちらでもいいが、誰かがどこかで何かをしでかして捕まっていたり、ずいぶん昔の事件の犯人が捕まったりするのが連日報道されている昨今、ゾロリといえども捕まらないわけにはいかないのだろう。
大泥棒は捕まった後の脱走・脱獄で更に箔が付く。ルパン三世、怪人二十面相など、子ども世界の泥棒アイドルは漏れなく途方もない脱獄で読者の度肝を抜いている。
だが、刑務所の所長も負けてはいない。対抗手段が、殆ど反則と言える危険な殺人メカ。物語の世界から抹殺してしまうという、キャラクターにとっては怖ろしい罰を与えられる。脱獄した人はいない、というが、脱獄できなかったのではなく、消された…
怖ろしい展開になってくるが、いつもの通り、どうでもいい場面や脇役たちのしょうもないギャグもあちこちにちりばめられている。怖くなったら、読者は寄り道をして適当に気持ちを落ち着かせられる配慮が素晴らしい。
是非、本編をお楽しみください。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
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