合言葉は、虫たちと「いっしょにあそぼう!」
タダサトシさんの人気絵本「むしのもり」シリーズ第二弾、『おいでよ!むしのもり』。 森に住む擬人化された「オオクワガタ」のオオクワくんと主人公の男の子「さっちん」の仲良しコンビが大活躍する愉快な虫の絵本。この絵本シリーズでは、登場する昆虫達がみんな大きくて愛らしくて、何より人間の言葉を話す友達として描かれているんです。
魅力的な短編3本で構成されている贅沢な本作は、さっちんが、オニヤンマさんから招待された虫の「すいえいたいかい」、虫の森で迷っていたジャングル出身の「まいごのヘラクレスくん」、そしてさっちんが虫たちの冬支度を一緒に体験する「あきのむしのもり」とどのお話もさっちんと森の虫たちの微笑ましい交流を丁寧に描いた友情物語です。「まいごのヘラクレスくん」では、最近、デパートでもよく見かける外国の大きなカブトムシの「ヘラクレスオオカブト」のヘラクレスくんが登場します。日本の森で迷子になってしまったヘラクレスくんをオオクワくんたちと優しい森の虫たちが助けます。色鮮やかに描かれたジャングルの中で生き生きとしているヘラクレスくんの絵は、きっとこの絵本を読んだ子ども達に衝撃を与えるでしょう。昆虫達がとても可愛いのに驚くほど写実的で、しかもそれぞれの虫の暮らしや特徴がちゃんとお話の中に盛り込まれていることが、タダサトシさんの描く「虫の絵本」の魅力です。そして、実際に人間のさっちんが虫たちと同じ目線で一緒に虫の生活を体験することで、読者の私たちもより虫のことを身近に感じられるのです。そんな風に楽しい虫たちとの空想世界の中にも、子ども達がきちんと現実で遭遇する虫の世界に結び付けられるよう配慮されています。絵本に登場する虫たちには全て虫の名前が書かれていて、背景の中に擬態化している虫を見つける虫クイズも健在です!どのページをめくっても、タダさんの昆虫達への愛情がたっぷりと感じられる作品。見たことのない昆虫がたくさん並ぶ巻末の見え返しページには、同種の南米と日本の昆虫の珍しい比較絵が載ってます。
虫好きな子にも、そんなに好きじゃない子にもプレゼントしたら絶対に喜んでくれるおすすめの絵本です!
(絵本ナビ編集部)
たくさんの虫と男の子との夏らしいお話。
2008年大好評だった「むしのもり」シリーズ第2弾。元気な男の子さっちんと、オオクワガタのオオクワくんを軸に、たくさんの虫たちが登場。虫好きはもちろん、そうでない子にも楽しめる軽快なお話3話で構成しました。
結構虫たちがリアルに描かれているので、虫嫌いの私にはちょっと手に取れない絵本ですが、虫の好きな子供たちにとっては、もううれしくてたまらなくなりそうな、そんな絵本だと思います。シリーズで揃えるともっと楽しめると思います。 (ピンクちゃんさん 40代・ママ 女の子14歳、男の子7歳)
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