その年1886年は,奇妙な出来事が起こった年だった.いくつもの船が海で〈何か巨大なもの〉に出くわしていた.それは長い紡錘形の物体で,時に燐光を発し,クジラよりもずっと大きく,ずっと速かった.アメリカ海軍から依頼され,追跡行に加わったパリ博物館教授アロナックス氏は,ついにその怪物に遭遇した.(全2冊)
もう何十年も前に出版された作品で、ありとあらゆる出版社で、ありとあらゆる訳者の版がありますが、絶版も多々ありますね。
私が持っているのは岩波少年文庫版ですが、本屋で探すのか図書館で探すのか、いずれにしても自分で読みやすいと思った訳者で読むのが良いかと思います。
20代という年齢で初めて読んだとき、海底のあまりの美しさにショックを受けました。
映画も複数製作されていますが、先に文章で想像した自分だけの海底世界は絶品です。それほど脳裏に強く残る、素晴らしき海底と胸の高揚感は本好きの宝です。
まず本で読んで欲しい。
珊瑚の森を散歩したり、難破船を調査したり、サメに襲われたり、ワクワクしている内に読み終わります。
私は大人になって読んで、それでも愛読書になるぐらい楽しんだけど、もちろん少年少女にも魅力的です。至福の読書タイムになることでしょう。 (てぃんくてぃんくさん 40代・せんせい 女の子12歳)
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