チトは、みどりを芽生えさせ、花をさかせることのできる親指をもっていました。戦争がはじまり、お父さんの兵器工場は大忙し。チトは一大決心をします。不朽の名作をカラーさし絵満載の豪華本で。
裕福で美しい両親に愛され、自らも愛らしい。
そんな完璧な環境で生まれ育つ主人公チト。
でも彼は教室で どうしてもいねむりをしてしまい
”他のお子さんと同じではない”という理由から
学校から拒否されてしまいます。
そこで両親は実際の街や畑を見て学ぶことを思いつきます。
実際に人々が生活している場所を見て回る際に、
「みどりのゆび」の存在を教えてくれる
庭師のムスターシュおじいさんと出会います。
チトは自分が持っている「みどりのゆび」の不思議な力を使い
沢山の素晴らしい奇跡を起こします。
大人のかたよった思いこみのせいか
チトの感じる疑問にハッとさせられます。
”変だ”と思うものを変なままで終わらせない
どこまでも純粋なチトの行動力はスゴイです。
自分を認めて、支えてくれるムスターシュおじいさんの
存在は大きいでしょう・・・。
読んでいると生い茂る豊かな緑や咲き誇る花々の香りを
想像でき、うっとりとした気持ちにさせられました。
愛蔵版は中のカラーのイラストも美しいです。
激しく感動するお話ではありませんが、
キラリと心に響くものがあるように思いました。
素敵なキレイなお話です。 (さふぁいあ。さん 40代・ママ )
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