お話を本から覚え、心をこめて語るストーリーテリング。 この “お話を語ること” は、子どもと文学を出会わせ、本の楽しみへと導く最も楽しく確かな方法。 アメリカの図書館で20世紀初頭から行われてきたこの“お話を語ること”のノウハウを、その精神と技の両面から示す一冊。
●目次● はじめに 序・・・・・・オーガスタ・ベーカー まえがき 一章 ストーリーテリングの歴史 二章 図書館での「おはなしの時間」 ―アメリカの図書館で「おはなしの時間」を生みだした 人々― 三章 お話を語ることの目的とその価値 四章 お話を選ぶ 五章 覚えること・語ること 六章 「おはなしの時間」の実際 七章 「おはなしの時間」の広がり 八章 幼い子どものための「絵本とおはなしの時間」 九章 思春期の子どものための「おはなしの時間」 十章 子どもたちがお話を語ることについて 十一章 「おはなしの時間」のプログラムの組み方 十二章 「おはなしの時間」の運営と研修会のもち方 訳註 訳者あとがき 索引・巻末附録
ベテランのストーリーテラーさんでも、初心者さんでも、読み聞かせをされている方でも、この本を読むとより活動に磨きがかかる事間違いなし!!です。
松岡享子先生の本を読んでストーリーテリングを始めました。
おはなしを子どもたちに届けることに慣れた頃にこの本と出会った事に感謝します。
おはなしを語ることは、決して自己表現ではないと改めて思いました。
「お話を一番よい状態で語るためには、自分のしている行為に対して、充分な理解と誠実な気持ちをもっていることが大切です。お話を語る技は、自然に湧き出てくる素朴なもので、人為的につくりあげるものではありません」この本で紹介されたストーリーテラーの言葉です。
慣れてくると、自分では気が付かないのですが、だんだんと初心を忘れてしまいがちです。
お話をそのまま子どもたちに差し出すことの重要さを分かっていても、小手先の技を使っていることに気が付きます。
以前、幼稚園にボランティアに行った時に園長先生が、「都会の人形劇を呼んだら、子どもたちにウケの良いようなアレンジがされていてがっかりした」とおっしゃっていました。
子どもたちが思ったような反応を示さないからといって、媚びるような演出をするのは、子どもたちに失礼だと思います。
反応をしなくても、心にちゃんと届いていると信じてもらいたいです。
子どもの力とお話の力を信じて届けてもらいたい。
この本を読んでそのような考えの方が増えますように。
読み聞かせをされている方にも本の選び方など、とても参考になると思います。
一人ひとりの心に届くように語りたいと思いました。
これからも何度も読み返して忘れないようにしたい本です。 (おるがんさん 40代・ママ 女の子、男の子)
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