フェリシモ出版の「おはなしのたからばこ」シリーズ10巻は、飯野和好さんの情熱が詰まった『児雷也 がまにのって』。
忍者は、今も昔も、少年少女たちのヒーロー。 そんな忍者たちは、生まれたときから忍者だったのか? この絵本では、悪者に襲われ父と母を失った少年・太郎が、仇を討つために「がま」の仙人・仙素道人のもと、忍者修行に励むようすが描かれています。
「まず、ふかーく深呼吸じゃな」 はいっ えいっ
土の中から大きな「がま」を出し、見事に乗りこなしてついに火を吹かせることができた太郎は、仙人から「児雷也」の名を与えられ、忍者として宿敵に戦いを挑みにいくのです。
この絵本は、子どもの頃から『猿飛佐助』や『少年児雷也』など、マンガ家 杉浦茂さんが描く忍者漫画が大好きだったという飯野和好さんが、10数年に渡って構想し続け、ついに形となったものです。 写実的ではないけど妙にリアルなタッチ、太郎と「がま」の表情、そして飯野氏による手描きの文字。 その全てに、忍術修行のおどろおどろしい雰囲気が満ち溢れています。
忍者にどっぷりとはまっている少年少女たちはもちろんのこと、かつて夢中で忍者漫画を読みふけっていた元・少年少女たちも、ぜひじっくりと読み込んでいただきたい一冊です。
(洪愛舜 編集者・ライター)
飯野さんの描く男の子は、目が澄んでいて凛々しい。児雷也もそうだ。まっすぐ物事を見て、大切なこととそうでないことがはっきりわかったきっぱりした目。ややこしい困難がふりかかってきても迷わない。厳しい忍術修行にもひょうひょうとして弱音をはかない。そしておろち丸やなめくじ丸をやっつける。かつて、『少年児雷也』や『猿飛佐助』を愛読していた飯野少年が、忍術遊びに野山を飛び回っている姿を彷彿とさせるかのよう。構想10数年のこの絵本。作者の楽しくてたまらない気持ちは読む人に伝染するもの。飯野さんのよく響く低音の声でぜひとも「どろろろろ……」を聞きたくなる。一度聞いたらすっかり虜になってしまうでしょう。
「児雷也」と言う名前は、ものすごく昔に聞いたことがあります。
赤胴鈴之助より、月光仮面よりもっともっと前なんじゃないかな?
そして、このお話は、お父さんとお母さんのかたきを討つために、
忍者の修行をする男の子のお話でした。
ガマの仙人の修行みたいで、
先生がガマなのかなと思ったら、
別にお師匠様がいました。
ナメクジ丸と、おろち丸と闘うのです。
それでちょっと、我が家の昔少年だったじいじに聞いてみると
とても熱く語ってくれました。やはり愛読者だったのですね。
私はその頃、チップとデールとかだったので知らないのですが
男の子は児雷也大好きだったのですね。 (capellaさん 60代・じいじ・ばあば )
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