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メキシコでは多くの人たちが、亡くなった人のたましいをちょうちょがはこんでくると信じています。不思議なちょうちょの生態を通じて、おばあちゃんとの強いつながりを感じていく少女の物語。メキシコ独特の風土や習慣のなかで、命の不思議を美しく描きます。
後書きを見ると、作者のバーバラさんの母方の田舎がメキシコなので、こういうお話を思いついたようです。
この絵本を読むと、メキシコならではの「死者のお祭り」を知ることができます。
これはちょうど日本でいうなら『お盆』みたいなもののようです。
こんなにも国同士が離れているのに、『お盆』のような風習があることに驚きました!
死者のために揃えるグッツはお国柄が出ていて、日本とは違うようでしたが…。
この物語ではおばあちゃんが亡くなったのが、ちょうどメキシコで有名な『オオカバマダラチョウ』の移動する時期だったのと、おばあちゃんがこのチョウが好きだったらしいので、こういうタイトルになったようです。
(原作のタイトルも公だったのでしょうか?)
最近、おじいちゃんやおばあちゃんとの交流を描いた絵本作品も、色々出てきました。
そして「死」「別れ」を作品を通じて表現されているものも増えたように思います。
お話としては非常にいいものが大半ですが、小学校などの読み聞かせはたいてい「朝の時間」が多いんですよ〜。
作品自体がどんなに優れていても、朝から「死」を取り扱った作品を取り上げるのは結構勇気がいります。
なので、私がこの本を子どもたちに紹介するとしたらたぶん《ブックトーク》の形でになると思います。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子17歳、女の子12歳)
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