ハリエットは、だいじなお人形のロッティをなくして、ひどく悲しんでいました。 ある日、ロッティから人形ことばで書いた手紙が届きました。 もう2度と会えないと思っていたロッティが、帰ってくるかもしれないと、ハリエットは望みを持ちます。
「変身」で有名な作家フランツ・カフカの実際のエピソードを作者が絵本にしたものだそうです。
ハリエットが大事にしていたお人形が無くなってしまいます。たまたま現場にいあわせたカフカが「お人形は無くなったのではなくて、家出をしたんじゃないかな。もしかしたらお手紙がくるかもしれないよ」と励まします。
それから、一週間したら、本当にお人形から手紙が来ます。彼女は別の女の子に拾われて世界中を旅しているとのこと。何度目かの手紙のあと小包と最後の手紙をもらいます。その手紙で、もうお人形から手紙が届かないことを知り、とても悲しみます。そして一緒に来た小包をあけたら……。
この手紙を送っていたのがカフカだったのです。
最後のどんでん返しに思わず読み聞かせながら泣いてしまいました。とてもウィットに飛んでいて優しい結末です。 (佐保姫さん 30代・ママ 女の子2歳)
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