フランチェスカは6歳のブタの女の子。お母さんと仲良しでよくお料理のお手伝いをします。でも、クリスマスの朝のこと。親戚の人を大勢迎えて食事をするので、お母さんもフランチェスカもクリスマス用メニューの準備に大忙しでした。バターとチョコレートを溶かすフランチェスカに、お客さまのことで頭がいっぱいのお母さんはいろんなことを口出しします。2人はたちまち大げんか。怒ったフランチェスカは鍋を放り出し、家を飛び出してしまいました。「お母さんなんて、大っきらい! あーあー、いっそのこと、ネコになりたい!」と言い終わらないうちに……。
晴れがましいはずのクリスマスの朝、客人を迎えるストレスから生じた口げんかがすべての始まりです。母娘であれば誰にでも覚えがあるような、ホームドラマのような1こまがユーモラスです。作者は日本版書き下ろしメッセージ(巻末)で「この作品を執筆する何日か前、実際に母親とクリスマスの七面鳥料理の仕方で言い争いになった」と告白。親子のやりとりがリアルに感じられるのは、そんな理由もあったのですね。子どもより大人が共感してしまいそう。主人公は6歳ですが、ぐんと親近感が湧いてしまいます。 さて、家を飛び出したフランチェスカの楽観、彼女を追う家族の悲壮感を経て、ストーリーはアップテンポで進みます。クリスマスに起こった出来事ですが、描かれているのは家族愛。子どもを想う親の愛がいっぱいつまった作品です。最後の落ちはジョークなのでしょうか。イラストはシンプルでコミカル。ベレー帽姿のフランチェスカがおしゃれなフランスの絵本です。 ――(ブラウンあすか)
お母さんと喧嘩したフランチェスカは家を出て
猫になってしまいます。みんなフランチェスカを探しますが
猫しかいません。猫を家で飼う事にしました。
猫になったフランチェスカは家族と一緒にいられるし、
お手伝いもしなくていいし、元に戻りたいなんて思いません。
でも、ある夜、お母さんがフランチェスカの写真を見て
泣いています。フランチェスカはお母さんの胸に飛び込みました。
元に戻ったのです。
調度、パパ、、ママ、妹と家の家族と一緒でしかも、
ママの怒り方が私にそっくりだと言って娘がとても喜んでいました。
(りじゅらさん 20代・ママ 女の子4歳、女の子2歳)
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