息をのむほどに美しい森の四季。春、木々は芽吹き、森は明るいみどりにつつまれます。 深い森を進んでゆくと、1本の大きなみずならの木があります。 夏、みずならは枝いっぱいに葉を広げ、森は万緑に満ちあふれています。 秋、みずならはたくさんのどんぐりを枝につけ、動物たちが木のまわりにやってきます。 動物たちは地面に落ちたどんぐりを食べたり、冬にそなえて巣に運んでいます。 冬、森は雪におおわれ静まりかえっています。森の一年は、こうしてすぎてゆきます。 長い年月がたったある春、大きなみずならの芽吹きにいきおいがありませんでした。 年老いたみずならは、朽ちはじめていたのです。ある日、とうとうみずならの木は……。 息をのむほどに美しい森の移り変わりの中で、生命をつないでゆく一本のみずならの物語を、 高森登志夫氏の筆は、まるで空気のにおいや、木々をゆらす風の音まで感じさせるように、 精緻にしかも叙情豊かに描いています。
大きなみずならの木の一生の話です。
絵本全体に広がる森の絵は、繊細に描かれ読む物を森の世界に引き込んでくれます。
寿命を迎え朽ち果てる木。そしてまた若く新しいみずならの木が生まれれ来る。
短く無駄のない文章がよりこの絵本を楽しませてくれます。
長い年月をかけた木の一生を体験できます。
いい絵本です。 (えがだいさん 40代・パパ 女の子5歳)
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