4月のおはなしの主人公は、ひろちゃん家のお庭の桜の花びら“さくらちゃん”。 ぴっかぴかのランドセルをしょったかっこいいひろちゃんを見て、 「・・・は〜ん、にゅうがくしきかぁ。」 さくらちゃんはひらひらと舞い降りて、ひろちゃんの頭にちょこん。一緒に小学校に向かいます。 さくらちゃんと一緒に風景を見ていると、町にはあっちにもこっちにも可愛いく着飾った新一年生がたくさん。それを見守る大人達の様子も細かく描かれていて、読んでいるこちらまでなんだかソワソワしてきたりして。教室に入れば初めてのクラス分け、新しいおともだち、担任の先生、子ども達の緊張感でいっぱい。何しろさくらちゃんはひろちゃんの頭の上にいるわけですから、そのドキドキの音まで聞こえてくるようで・・・。 4月は「初めて」がたくさんの月。不安もあるけれど、こんな風にあたたかく丁寧に描かれた絵本を読めば頑張れる気がしてきます。そして、桜はこんな子ども達を応援してくれている存在なのかもしれませんね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
きょうは ひろちゃん いつもと ちがう。 かっこいい ランドセル ぴっかぴかだ。 ……は〜ん、にゅうがくしきかぁ。 じゃ、わたしも いってみてこよう。 さくらちゃんは さくらのきからひろちゃんの あたまのうえに…
4月生まれではない娘ですが、今の時期にぴったりの絵本かなと思って一緒に読んでみました。小学校の入学式の様子が描かれていて平和な日本の、とある街の一コマを垣間見ることができます。今の季節いろいろな場所で同じような光景が繰り広げられていることでしょう。読んでいて幸せな気持ちになりました。新一年生ではなくても、子どもにとって特別な小学校の入学式のそれぞれの記憶をこんな絵本で思い出しながら読むのも楽しいと思います。 (ouchijikanさん 40代・ママ 女の子8歳)
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