「初恋」は清く、せつなく、美しいもの。伊豆の旅回りの踊り子と男子学生の淡い初恋を描いた「伊豆の踊子」。都会の学校へ行く政夫と、いとこの民子の一途な思いを描く「野菊の墓」。初恋の物語を2編収録。
伊豆の踊り子はこれまでに何度も読みました。私の地元は川端康成さんのゆかりの地です。私の自宅から川端康成記念館は目と鼻の先です。それだけに昔から川端康成さんの大ファンでした。私は小学生時代から文学に強い関心がありました。中学時代にはいつか川端康成さんを訪ねていくことも考えていたくらいです。けれどもその頃にお亡くなりになられて、とてもショックだったのを覚えています。伊豆の踊り子は高校生と幼い踊り子との間の淡い恋愛感情を描いていますが、とても心地よいお話だと思います。素晴らしいの一言に尽きます。私はこれからもこのお話を宝石のように大切にしたいと思います。 (水口栄一さん 60代・その他の方 )
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