ある晩、継母とその連れ子のねえさんに、すみれをつんでくるよういわれたアンナ。雪の中、森へでかけますが、こんな冬にすみれが咲いているはずがありません。途方にくれるアンナでしたが、森の奥で、十二の月をつかさどる不思議な人々に出会い…? 繊細なイラストが美しい絵本。
12月のある日、まま母と姉さんに言われて、
森にすみれの花を探しに行ったアンナ。
(朝から晩まで働かされ、いじわるばかりされていた)
森のなかをさまよううち、火を囲んで12人の人がいすに
すわっていた。十二の月だった。「今は私がおさめる月なので
大きいいすにすわっている」と12月が言う。
願いを聞いてくれて、三つずついすをずれ、3月が大きいいす
にすわると、そよ風が吹き、雪が解け、野原いちめんすみれが
咲いた。アンナはエプロンいっぱいにすみれを摘み、
急いで家に帰る途中、冬に戻った。
よくばりな、まま母と姉さんは、その話を聞き、
森へ行ったっきり帰っては来なかった・・というお話です。
神話のような話に、パステル調の、ほんわかした絵が
ピッタリです。森の動物達が所々小さく登場するのも
かわいい。
火を囲んで十二の月がいすにすわっている絵が、
子供は印象的だったようで、「不思議な形してる人だね」
と言っていました。 (♪ナナコ♪さん 40代・ママ 男の子8歳)
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