アゲハを見るたび、おちつかない気分になる正。 そんな正の身のまわりでは、ふしぎなできごとが起こりはじめる。斉藤洋の初期傑作を復刊!
この作品はリニューアル・バージョンで、初版が出たのは1988年と斉藤洋さんのわりと初期の作品でした。
内容はしいていうとSFです。
作品中〈東京オリンピックがもうすぐある〉という話をしているので、1964年くらいの日本が舞台になっています。
その時代小学6年生だった主人公が、未来に起きたある事件のために自分の未来が見えてしまった。という内容です。
この頃の斉藤さんの文章は、まだ斉藤さんの個性があまり感じられませんでした。
どちらかというと、(たまたま内容がSFチックだっただけに)小松左京さんとか、大江健三郎さんが描くような物語の色に似ている気がしました。
ぺーず数はそれほど多くありませんので、小学校高学年くらいのお子さんたちになら、気軽に読めると思います。
物語の中で起きた事件で、謎解きも出てくるので、推理することが好きな人は楽しめると思います。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子17歳、女の子12歳、)
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