
第27回ニッサン童話と絵本のグランプリ童話部門最優秀賞受賞作。
戦争でいなかに疎開したあやは、春、おばあちゃんの手伝いで、蚕の世話をするようになります。 どんどんおおきくなる蚕のなかに一匹だけ、小さい蚕をみつけたあやは、ユキと名付け懸命に世話をします。 ユキがすっかり大きくなり、まゆになろうとするその夜、あやは不思議な夢をみます…。 無垢な子どもの心に寄り添うような素朴で優しい作品。 鉛筆と水彩の淡い色調が、あたたかな世界を描き出しています。

蚕を実際に目にする機会はなかなかないので、こういう絵本はとてもありがたい存在です。タイトルだけみたらあやとユキという名前の女の子達のお話かと思いましたが、ユキが蚕だったとは・・・。しかしながら、あやがかわいがって育てたユキへの愛情がひしひしと感じられる優しい気持になれるストーリーと絵で感動しました。 (ちょてぃさん 30代・ママ 女の子10歳、女の子6歳)
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