
一本の木を通して命のつながりを描いた翻訳絵本
昔、あるところに大きな木がありました。木は、小鳥やリスたちのおうちであり、虫たちの遊び場でした。 春には花を咲かせ、やがて実がなり、その種がこぼれ落ちてたくさんの若木が育ちました。 長い年月が過ぎ、やがて木は死を迎えます。死んでも木は動物や虫たちのすみかでしたが、 少しずつ朽ちて、土にかえっていきました。 そうしているうちに、いつしか木の子どもや孫たちが育っているのでした。あの大きな木のように…。
命の再生を、詩情をたたえた文章と愛らしいイラストで幼児にもわかりやすく伝える絵本。 今、アメリカで高い評価を受けています。

『A GRAND OLD TREE』が原題。
独特の世界観で一目置いている、風木一人さんが訳出されているということで、
手に取りました。
なるほど、文章の字体も味わい深く、内容も深いものでした。
おおきな木の姿を丁寧に語った作品です。
おおきな木の一年間、そして、その後。
死んでもなお、子どもたちに続く営み。
コラージュのような絵は軽快で滋味深いです。
生き物たちとの交流も、絵の中で息づいています。
小学生くらいから大人まで、しみじみ感じてほしいです。 (レイラさん 50代・ママ )
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