看護の仕事をつくった人 いまこそ伝えたい!人生をかけて恵まれない人につくしたナイチンゲールの生き方 年表と写真が入った資料つき!
「私にしかできないことがあるんだ――」 やさしさと強い信念を持ち、めぐまれない人々のために一生を捧げたフローレンス・ナイチンゲール。 この絵本は、看護の基礎を築いた一人の女性の物語です。
<ナイチンゲールって、どんな人?> フローレンス・ナイチンゲールは、現代の看護師の仕事の、基礎を築いた人物です。両親の反対を押し切り、 30歳を過ぎてから、ようやく看護の勉強を始めることができた彼女は、危険な戦地の病院で必死に働き、 戦争後も、看護の教科書を書いたり、看護師を育てる学校の先生として活躍しました。彼女の活躍によって、 それまで身分の低い人の仕事とされていた、けが人や病人の看護が、立派な仕事であると人々は気付いたのです。
作者からのメッセージ--------------------------------------------- ●作/斉藤洋さんからのメッセージ 世のため、人のために生きる、などというとなんだかうさんくさく思えるようになったのは、 いつごろからでしょうか。でも、ナイチンゲールは、世のため、人のために生きたのに、まったく うさんくささはありません。時代の制約もあっただろうに、あれだけのことをなしとげ、まさに偉人です。 なかなかナイチンゲールのようには生きられませんが、今よりもう少し、人にやさしくしてみようかなと思います。
●絵/植垣歩子さんからのメッセージ 絵を描きながら、ナイチンゲールの人生をたどっていくと、日に日に人間としての強さと優しさが胸に広がり、 最後には胸いっぱいになりました。この豊かな気持ちは、私の生きるうえでの大きな支えになってゆくと思います。 ナイチンゲールのような裕福な家に生まれた女性が、看護の仕事に偏見のあった時代の中で、 信念と夢の実現を貫いたということ。それは、熱意やエネルギーに加え、弱い人たちに心を寄せる優しさ、そしてきちんとした知識が必要でした。 私は、そんなナイチンゲールの優しさと意思の強さも表現するつもりで、心を込めて絵を描きました。
|