男装する姫、女装の兄。その数奇な人生 お姫様は美少年?わたしの運命、自分で決めます! 辞書なしで、古典の名作がラクラク読める!
平安時代末期に成立した『とりかえばや物語』は、内気で女性的な若君と、男性的で快活な姫君とが、それぞれ女装して、男装して生きていくことで展開する王朝の物語である。「男女をとりかえたい」との父親の願いが、そのまま物語のタイトルになっている。源平の動乱の直前で、貴族社会は爛熟のあとの退廃に向かい、人々の心に不安が漂い始めた時代を反映してか、この物語には、ゆがめられた形の複雑な愛情表現や心理描写がなされており、それゆえにこそ、現代にも通じる文学としての地位を保っている。
名作古典文学を21世紀の少年少女たちに!読みやすいふりがな、カラーさし絵、本文中の豊富な用語解説で、日本の古典文学にはじめて出会う少年少女の理解を助ける古典文学全集の決定版です。
ざ・ちぇんじという作品を読んで、原作(元ネタ)にも触れてみたくなり、原作をかなり忠実に訳しているらしいこちらを読みました。
田辺聖子さんの訳がとても読みやすくて、スイスイ入ってきます。設定も男の子みたいな女の子、女の子みたいな男の子の姉弟がそれぞれ性別を偽って宮中で華々しく活躍するという、少女漫画のような設定で、今でも十分楽しめるストーリーです。古さを全く感じないことに驚きます。
ざ・ちぇんじは本当に少女漫画なので、終始コミカルだしみんながみんなハッピーエンドなんですが、原作はシビアな面もあります。特に中将の扱いの違いには驚きました。それらも含めて面白く、どう物語を締め括るのか気になって仕方ありませんでした。 (lunaさん 30代・ママ 男の子11歳)
|