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坪田譲治文学賞・椋鳩十児童文学賞受賞の阿部夏丸氏とボローニャ国際児童図書グラフィック賞受賞の村上康成氏による「ドーナツいけ」シリーズ!
オオサンショウウオの子どものピコは生まれたときからひとりぼっちで、お父さんやお母さんがいません。 そんなピコがある日ドーナツ池のそうじとうばんに任命されますが同じ種類の魚がいなくてどこの仲間にも入れてもらえません。 自分に似ている姿のヤモリたちを見つけて一緒にそうじをはじめても、おなかの色がちがうから仲間じゃないぞ、といわれてしまい、ひとりで皆から恐れられているオオサンショウウオの岩穴へ勇気を出してそうじをしに行ったところ……。
主人公のピコを応援せずにはいられない、魚たちの世界の「みにくいあひるの子」のような感動的なストーリー。「ちがうところに気をとられず、同じところをさがせ」というオオサンショウウオの言葉に象徴される、「仲間」というテーマについて深く考えさせられる作品です。

自分が何者なのかわからない主人公のピコ。そのため、一緒に掃除をするための仲間が見つかりません。
そんなピコに対してかけた、ドーナツ池のみんなから恐がられている「ハンザキ」の言葉が胸に染みました。
とても素敵なお話でした。 (さくらっこママさん 30代・ママ 女の子8歳、男の子5歳)
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