とんから とんと そのむかし。やまの ふもとに すんでいる じいさまと ばあさまは びんぼうで、おかねも なければ おこめも ない。「そうだ、かさを つくって うってこよう」「おやまあ、それは いいかんがえ。さあ つくりましょう、すげのかさ」
かさを つくった じいさまは むらで うることにしましたが…。おおきな こえで さけんでも、だれも かってはくれません。「やんれ やれ やれ しかたない。いえに かえろう どっこいしょ」とぼとぼ あるいて とうげに くると…「むこうに みえるは ろくじぞうさまじゃ」「さぞや あたまが つめたかろう、すげかさ かぶせてあげましょう」…。すると そのよるに…。
誰もがしっている昔話をかわいらしい絵をつけて再話しています。役割を決めて読んでいくだけで、手軽に劇遊びができるユニークな絵本です。
子どもたちが読みやすいように七五調の文体をとりいれています。
劇の台本風に書かれた絵本をはじめて手にしました。
もちろんそのまま普通の絵本としても利用できます。
おじいさんおばあさんお地蔵さん4体(登場人物が6人)のせりふの部分に似顔絵マークがついていて、たとえばおばあさんは女児がおじいさんは男児が担当しお母さんはお地蔵さんを担当するというように軽く劇ごっこができるのです、読み聞かせでじっくりと聞かせた後に家族みんなで劇ごっこをするといった工夫もできますよ。四〜五歳対象となっていますのでそれ以上の年齢の子どもならば小学生にも良いのではないでしょうか。 (ゼミさん 40代・ママ 女の子6歳)
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