ある日ママが、おばあちゃんがしんじゃったって教えてくれた。 ママは泣いている。悲しいから泣いているの?
「しんじゃったって どういうこと?」
ある日突然、やってくる身近な人との「死」を経験しなければならない子どもたち。 そして否応なくその疑問に対して答えをもとめられる大人たち。 大人だって戸惑ってしまい整理がつかない大切な人の「死」。それを知った時、子どもはどうやって自分の気持ちを受け止められるんだろう。
この絵本は、「しかけ絵本」というスタイルをとりながら、 「死」について子どもからの純粋な質問に一つ一つ正面から真摯に向き合っています。
「どうして みんなしんじゃうの?」 「パパと ママも、しんじゃう?」 「しんじゃったら、どうなるの?」 「ぼく、おばあちゃんに さよならって いえなかった」 「ぼく、おばあちゃんに なにか してあげたい」 「だけど、やっぱりかなしい」
作者のメラニー・ウォルシュさんは、イギリスの絵本作家さん。 この暗く落ちこんでしまいそうな重いテーマを優しく明るくシンプルな絵とユニークな「しかけ」で表現しています。 大事な人のお別れ、ペットの死、いつか答えなくてはならないこのテーマについてこんな心強い絵本があること、みなさんに知ってもらいたいです。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
おさない子どもたちにとって、身近な人が突然いなくなる「死」は理解しづらいもの。大切な人の死と向き合う子どもの疑問に、やさしいことばと簡単なしかけでこたえてゆく絵本。
作者のメラニー・ウォルシュさんの絵はとっても可愛らしい感じでしたが、この作品では小さな子どもたちにも理解できるようにと書かれた「身近な人の死」について描かれた作品でした。
「死」について語っていますが、中身は子どもたちの好奇心を盛り立てようとしているためか、仕掛け絵本になっていますし、表紙絵は明るいブルーでピンクのお花まで散っていました。
なので、タイトルや内容のわりに全然重たい悲しいイメージは感じませんでした。
この作品に触れて、話して小さなお子さんたちが「死」について理解できるかどうかはわかりませんが、
身近な誰かが亡くなった時、その誰かがどこへ行ってしまったか考えるきっかけにはなりそうな気がしました。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子20歳、女の子15歳)
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