ノウサギの兄弟が草むらで母ウサギの帰りを待っています。「じっとしていれば大丈夫」という母ウサギのいいつけを守る兄弟ウサギ。チョウがきても、カエルがきても、じーっとじーっとしています。すると、大きな地響きがして、人間の男の子とおじいさんがやってきました。男の子は兄弟ウサギを見て、家につれて帰ろうといいますが……。
3歳8ヶ月の夏、1番お気に入りの絵本。挿絵だけの児童書も楽しんで聞いている娘ですが、この絵本は娘の中で特別な1冊のようです。温かい感じのする絵で、文章もわかりやすく簡潔ですが、「じーっとじっと」していれば、ほかの動物から身を守れるということも、「そーっとそーっと」しておいてあげるのが、自然との上手な付き合い方だということも、こどもにやさしく教えてくれています。娘は、おにいさんうさぎが「じーっとじーっとしてれば、こわいことなんかないんだから」と、ちょっと威張って言うところで、毎回笑い、最後にお母さんうさぎが現れて、うさぎの兄弟がおっぱいをたくさんもらうところでは、必ず私にもたれかかってきます。そして、ベッドに入って明かりを消してからも、小さな手で2匹の子うさぎを作り、「じーっとじーっとしてようね」といって、うさぎの兄弟のお留守番ごっこを楽しんでいます。私の役は、子うさぎたちの上を飛ぶ大きな鷹。両手をパタパタさせながら、絵本の余韻の中で、私もまた今の時間を楽しんでします。 (ガーリャさん 30代・ママ 女の子3歳)
|