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かえるくんシリーズでは結構活躍するねずみくん。この、ねずみくんとの初めての出会いが描かれています。 初めてねずみくんが住み着いたときは、優しそうなあひるさんやぶたさんたちが「ねずみなんか泥棒に決まってる」「勝手に図々しく住み着いた」と偏見をもって見つめ、他の本を先に読んでしまうと意外だけど、ねずみくんを追い出そうとします。でも、みんなの命が危なくなったときに、ねずみくんは大活躍。そして仲良くなった頃に、また旅にでかけてしまいます。 偏見は良くない、と子供心に叩き込まれそうな良い作品です。このシリーズ、この後はずっとねずみくんはよく出てくるのですが、また帰ってきた後の話なんでしょうね。このシリーズ、順番が分かりにくかったので、我が家は変な順番で読んでしまいました。
投稿日:2012/04/06
旅のねずみくんは、薄汚い、怠けものなどの先入観を持たれて余所者扱いされます。伝えたいのは“先入観は いけない”ということでしょう。内容も深い。でも前置きも長めなので、未就学児には理解がし難いかもしれ ません。5歳と3歳の息子たちは1回読んで満足したようで、その後は読もうとしませんでした。 まだちょっと早かったかな。 ただ、絵は可愛いです!ポップなようでナチュラルで。眺めているだけでも楽しいです。
投稿日:2012/03/16
オランダの誇る「かえるくんシリーズ」の1冊で、よそものに対する偏見を扱った絵本でした。 表紙を開いた題名の書いてあるページの反対側にこう書いてあります。 同じ地球にくらす ありとあらゆる生きものたちに この物語を おくります。 この言葉がまさに作者がこの絵本にこめた思いを伝えていると思います。 ある日、かえるくんたちが住む所に、旅のねずみがやってきて、森にテントを張りました。 それを最初に見つけたこぶたさんが、かえるくんたち、仲間に警戒を促します。 ねずみが勝手にテントを張っている! ねずみだから汚いし、物を盗むわ!と。 ところが無垢なかえるくんには意味が分らず、よそもののねずみに興味津々。 自分の気持ちに正直になり、ねずみとの交友が始まります。それをよく思わない仲間。 でも、そんな時にこぶたさんの家が火事になり、火を消してくれたのがねずみでした。 また、別の日には川でおぼれるうさぎさんを助けてくれたのもねずみでした。 みんなはそれ以降、ねずみが大好きになりました。でも、ねずみくんは、また旅立って 行きました。という話です。 大人から見ると、いつだって、この世界のいたるところで起きていることを、そのまま、 ありがちな事例を踏んで描いてあるだけなので、新しいことでなく、むしろ、聞くと 耳が痛い話かもしれません。でも、かえるくんのようにまだ無垢で偏見のない子供には、 こういう話で啓発することは効果があるのかもしれませんね。 オランダは移民が多いから、作者マックス・ベルジュイスが杞憂し、冒頭の願いを込めて この絵本を描いたのでしょうか? そんな気持ちが感じられる絵本でした。 下世話なことですが、自分の子供には、この登場人物の中でどれになって欲しい?と 聞かれたら、かえるくんのように偏見のない人になってもらいたい気持ちと、逆に、 旅のねずみのように、偏見やら困難を打開する自分自身を守れるスキルや経験、 気持ちを身に付けて欲しいと願います。 かえるくんシリーズって結構、社会的なテーマも扱っているんだなと改めて思いました。
投稿日:2011/06/28
初めは、余所者って警戒するのは往々にして誰もがもっているものだと 思いました。だれもが困っている時に、いつでも力になってくれるねず みくんに、頼りにするようになり、ねずみくんと一緒にいたいと思うよ うになりました。世界各国を旅するねずみくんは、物知りで前向きな考 え、頼りになれるし、親切で思いやりがあって賢いと思うようになりま した。ねずみくんの存在を認めるようになった時にまた旅に出てしまう ねずみくんでした。でも、仲間になったねずみくんがこの居心地のよい 場所にかえってくるのも知っている私は、安心してしまいました。 ああ、そうなんだ!こういうきっかけで知り合ったんだとわかって嬉し かったです。かえるくんシリーズを読むのが楽しみになりました。
投稿日:2010/07/14
マックスさんの作品だったのでこの絵本を選びました。以前にも同主人公が登場する絵本を読んだ事があり親近感が湧きました。人にどう思われようと自分の生きたい様に生きるねずみの姿に感動しました。噂に惑わされずに行動する主人公もとても魅力的でした。殻を破ってこそ前進できるのだと再確認出来る絵本でした。友達って素晴しいな!と思える絵本でした。
投稿日:2010/07/11
かえるくんシリーズの一冊です。 ある日森のはずれにテントを張って住みついた旅のねずみくん。 かえるくんは興味津々で、なんでもできるねずみくんに憧れの念さえ抱きますが、他のお友だちは余所者のねずみなんて悪いやつに決まっていると、ねずみくんのことを否定し続けます。 結局他の動物たちは、なんでも出来るねずみくんに窮状を救われて初めてねずみくんのことを認めます。 そして最後には友情が生まれます。 このお話は社会の縮図になっていて、むしろ子どもより大人の方がいろいろと考えさせられるものがあるかもしれません。 余所者とか他の違うということに対して、自分では気づかないうちに排除していることは、私たちの身近なところでよく見られることです。 相手の中身を知ろうともせずに、一方的に排除するのはとても恐ろしいことです。 ねずみくんはとても強く、他人にどう思われるかなんて気にしないし、自分をしっかり持っているので、動物たちの冷たい視線もうまく受け流すことができます。 けれど、ねずみくんのように強い人は少なく、排除されることに傷つく人がほとんどです。 私たちは時々自分の行動を振り返って、先入観で間違った判断をしていないか考えなければいけません。 よく知りもしないで、子どもの友だちを親が勝手に選ぶとかそんなことしないように気をつけたいものです。 いろいろ考えさせられる本でしたが、ねずみくんを排除するシーンが長くて、お話としては十分楽しめるところまでいかなかったのが残念です。
投稿日:2006/07/28
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