ヒメツチハンミョウの一生を、実際に観察して追った作品です。
最初から、えっ?と驚かされます。
ハナバチの巣の中で、ハナバチの幼虫と花粉団子を食べ、成長するのですから。
寄生する生き方が提示されるのです。
そして、成長して産卵し、幼虫になってからそこに至るまでの様子をプレイバックするようにたどります。
羽化したハナバチの体に取り付き、移動し、ハナバチの花粉団子に紛れるまで。
しかも、共食いの光景まで。
それは、種の命を守るための行動というのもすごいです。
あとがきには、それらを解明するための観察の様子が添えられており、
だからこそのリアリティに納得です。
小学生くらいから、しっかりと受け止めてほしいです。