「梨の子ペリーナ イタリアのむかしばなし」 みんなの声

イタリアの昔話です。
イタリアの明るい土壌のストーリーに、酒井駒子さんの暗いトーンの絵はどうかな？と思いながら読みましたが、とてもとてもマッチしています。
懐かしいような不思議な温かみに包まれる印象的な絵本でした。
購入して手元に置いておきたいと思います。

酒井駒子さんの絵が好きなので、ワクワクしながらページをめくりました。理不尽な運命をやさしさと勇気でのりきり、最後はハッピーエンドという昔話らしいストーリーです。満月の下、梨の木の上で眠るペリーナの場面は幻想的で、みとれてしまいます。かまどの女たちや番犬、手足のついた宝箱など、ちょっと怖いところもスパイスになっていますね。すっきりした文章も読みやすかったです。

表紙の素敵なイラストに惹かれて、手に取りました。
イタリアに伝わる民話。
王様に納めなければならない梨が足らず、カゴに入れられて王様の蔵に運ばれてしまう末娘ペリーナのお話です。
酒井駒子さんのみずみずしい絵によって、ページから梨の匂いが漂ってくるような感じでした。
絵が美しすぎて、少し不気味な感じもしましたが、ハッピーエンドで良かったです。

酒井駒子さんの絵に惹かれて読みました。
最初からなかなか酷い展開で、一緒に読んだ息子は「パパに罰を与えたい」と言ってました。
ペリーナは優しくて素直で芯の強い少女でとても好感の持てるキャラクターですし、王子様との関係もとても微笑ましいです。

何ともとっぴなお話です。
収穫した梨の不足分の代わりにかごに入れられた末娘が、数奇な運命の旅に出ていきます。
この話のつかみどころのない展開を、酒井駒子さんの素敵な絵が説得力たっぷりに繋ぎ合わせています。
お約束のハッピーエンドですが、不思議なおばあさんの役回りと、末娘をかごに入れた父親の人間像がつかめません。

イタリアの昔話です。
王さまに納める梨が足りないから、かごに入れられた少女が主人公です。
宮殿で、梨の子という意味のペリーナと名付けられるのですが、
心優しいがゆえに、疎まれ、魔女の宝物を取ってくるよう命ぜられるのですね。
放浪の末、梨の木で休んでいたペリーナ。
そして、そのあとの不思議な出来事に、ワクワクハラハラです。
懸命に清く生きる姿が本当に美しいです。
だからこその展開に心が温まります。
そして、寄り添う梨が印象的です。
このお話に魅了されたという酒井駒子さんの絵が、この世界観にぴったりです。
ラストのハッピーエンドが、何ともキュートです。
小学生くらいから、この心優しく勇敢な姿を見守ってほしいです。

この「世界のむかしばなし」シリーズは、絵もお話も個性的なので、楽しみに読んでいます。今回はイタリアのお話ですが、でだしからびっくり。何かをとりにいく昔話は多いけれど、主人公がでくわす場面は衝撃的です。そして、なんといっても酒井さんの絵！　本当に素敵で見入ってしまいました！理不尽な大人たちのなか、主人公と王子さまの純粋さが光ります。ラストの場面、物語る絵に、感動しました。